喘息は治るの?大人でも改善できる?専門医がわかりやすく解説
🌬️【喘息は治るの?】専門医がやさしく・しっかり解説

「なんとなく咳が続く」「夜になると呼吸がつらい」「薬を飲んでるけど完治できるの?」――
そんな不安を抱えている方は少なくありません。特に、症状が軽くなる時期と悪くなる時期を繰り返すと、「このままずっと続くの?」と心配になります。
本記事では、喘息という病気の仕組みをわかりやすく解説しながら、「治るのかどうか」「どうすれば日常生活を安心して送れるか」という疑問に答えていきます。
1. 喘息ってどんな病気?

喘息は、気道(空気の通り道)が炎症を起こしてせまくなる病気です。気道がせまくなると、次のような症状が出ます。
咳が長く続く
息をすると「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と音がする
少し動いただけで息苦しい
夜や朝方に咳で目が覚める
風邪のあとだけ咳が残る
特に「咳だけ続くタイプの喘息(咳喘息)」は気づかれにくく、「風邪が長引いていると思っていたら実は喘息だった」という方も少なくありません。喘息は子どもだけではありません。大人になってから発症する“成人喘息”も増えています。
2. 喘息は治るの?その本当のところ
よくある質問がこちらです。
「喘息って、一生付き合う病気なんですか?」
「もう治らないんでしょうか?」
結論をわかりやすく言うと…
✦ 完全に“ゼロ”になることは少ない
けれど
✦ 症状を出さずに、普通の生活を送ることは十分可能
つまり、“治ったのと同じように生活できる状態” を目指すことができます。
実際、適切な治療を続けると…
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- 咳がほとんど出なくなる
- 息苦しさもなくなる
- 夜ぐっすり眠れる
- スポーツもできる
- 季節の変わり目でも悪化しない
-
こうした状態を保てる患者さんはたくさんいます。
3. どうして症状が長く続くの?

喘息の気道は、普通の人よりとても敏感です。そのため、ほんの少しの刺激でも反応してしまいます。
例えるなら…
✔ 普通の人の気道 →「ちょっと押されても大丈夫」
✔ 喘息の気道 →「軽く触っただけでも反応してしまう」
刺激となるものは、意外と身近にあります。
- ペットの毛
- 風邪(ウイルス)
- 寒い空気
- タバコの煙
- 運動
- ストレスや寝不足
このような理由から、治療せずに放っておくと何度でも症状がぶり返す状態になってしまいます。
4. 治療でどこまで良くなる?

喘息治療の中心は 吸入薬 です。吸入薬は、ただ症状を“抑える”だけではありません。
● 炎症をしずめる
(症状が出にくい体にしていく)
● 気道を広げて呼吸を楽にする
(今の苦しさに即効で効く)
この2つの作用で、「つらい症状を治す」+「悪化しにくい状態をつくる」という両方が期待できます。
継続して治療を行うと…
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- 発作の回数が減る
- 夜間に咳で起きなくなる
- 冬でも悪化しにくくなる
- 運動しやすくなる
- 吸入薬を少しずつ減らせることもある
-
治療を続けることで、身体そのものが変わっていきます。
5. 日常生活でできる予防とケア

治療に加えると効果的なのが「生活の工夫」です。
✔ 部屋のホコリ・ダニ対策
-
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- 布団や枕を定期的に干す
- 掃除機をこまめに
- 空気清浄機の併用も◎
-
✔ タバコの煙は絶対NG
吸わない人が吸っている人の近くにいるだけでも症状が悪化します。
✔ 花粉の時期の対策
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- 帰宅後は服を払う
- 洗濯物は部屋干しの日も検討
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✔ 冬の冷たい空気に注意
マスクをして外気を吸いやすく。朝の冷たい時間帯はゆっくり呼吸
✔ 夜更かし・寝不足を避ける
睡眠不足は発作の大敵です、できるだけ規則正しい生活を
6. 「治ったみたい…」と思って薬をやめてしまうと?

よくあるケースです。
治療を数週間続けて「最近、咳が出ないから薬をやめよう」
→ 数日〜数週間後に症状が再発。
これは決して珍しくありません。
喘息は“症状が改善=気道の炎症が治った”ではないためです。
症状がなくても、炎症はまだ残っていることがあります。ここで薬をやめると、また炎症が悪化し、ぶり返してしまいます。薬を減らしたりやめるタイミングは、専門医と相談して決めるのが安全です。
7. まとめ:当院からのメッセージ
喘息は、正しく治療すれば症状をしっかりコントロールできる病気です。
- 仕事や勉強に集中できる
- 夜もぐっすり眠れる
- 季節の変わり目もつらくない
- 発作の不安がない
- 運動を楽しめる
こうした状態を目指すことができます。
「この咳、治らないのかな…」
「薬はいつまで続けるんだろう…」
そんな不安がある方こそ、一度ご相談ください。呼吸器専門医として、あなたに合った最適な治療をご提案します。
葛西よこやま内科・
呼吸器内科クリニック
院長 横山 裕
医院紹介
| 住所 | 〒134-0084東京都江戸川区東葛西5丁目1-2 第二吉田ビル3階 |
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| TEL | 03-3877-1159 |
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休診日:木・土(午後)・日・祝日
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