花粉症は春だけじゃない?冬の鼻水・くしゃみの原因と対策
「花粉症は春だけ」と思っていませんか? 実は、花粉は一年を通じて飛散しており、地域によっては 冬の終わり(1月〜2月頃)から症状が出始める方もいます。 冬のくしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみを「風邪かな?」と見過ごしてしまうと、 春の本格シーズンに向けてつらさが増してしまうことも。
この記事では、ウェザーニュースの花粉カレンダー(地域ごとの飛散開始〜終了・ピークの目安)をもとに、 冬の花粉症を一般の方にもわかりやすく、読み応えある形でまとめました。

1. 冬にも花粉症はあるの?
結論から言うと、冬でも花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)の症状が出ることはあります。
花粉の代表はスギ・ヒノキですが、ウェザーニュースの花粉カレンダーでも、 多くの地域で2月頃からスギ・ヒノキの飛散量が増えることが示されています。
そして重要なのは、「ピーク=症状が出始める日」ではないという点です。 花粉は少量でも飛び始める時期があり、体質によっては微量の花粉で早めに反応してしまう方もいます。
「冬の終わり頃から鼻がむずむずする」「毎年春の前にくしゃみが増える」という方は、 早めに花粉症を疑って対策を始める価値があります。
2. 花粉カレンダーで分かる「冬〜春のはじまり」

花粉カレンダーは、地域ごとの「飛散開始・終了の時期」「ピーク期間」を俯瞰できる便利な情報です。 たとえば関東では、2月〜4月にスギ・ヒノキが多いとされ、春以外にも イネ科(5月頃)や秋花粉(ブタクサ、ヨモギなど)への注意が呼びかけられています。
つまり、花粉症は「春だけのイベント」ではなく、一年を通じて何らかの花粉が飛ぶため、 症状の出方も人によってさまざまです。冬の不調を見逃さないことが、春をラクにする近道になります。
3. 冬に症状が出る仕組み(アレルギー性鼻炎の基本)

私たちの体には、ウイルスや細菌などの「体に害のあるもの」から身を守るための 免疫という仕組みがあります。 この免疫が必要以上に反応してしまう状態がアレルギーです。
本来は体に害のない物質(アレルゲン)を「敵」と勘違いしてしまうと、 くしゃみや鼻水などの症状が起こります。アレルギー性鼻炎では、 「くしゃみ」「透明な鼻水」「鼻づまり」が代表的な症状で、 この3つを三大症状と呼びます。
原因となるアレルゲンで多いのが花粉とダニです。 花粉は季節性ですが、少量でも反応する人では 冬の終わり頃から症状が出ることがあります。
一方、ダニは一年中室内に存在するため、冬でも影響を受けやすく、 暖房や換気不足によって 花粉とダニが重なり、症状が出ることもあります。
このように、冬の鼻水やくしゃみは 複数のアレルギーが重なって起きている場合もあるのです。
4. 風邪・寒暖差の鼻炎との見分け方
冬の鼻症状は、花粉症以外にも「風邪」「乾燥」「寒暖差による鼻炎(血管運動性鼻炎)」などで起こります。
ざっくりした見分けのヒントを表にまとめます。
| ポイント | 花粉症(アレルギー性鼻炎) | 風邪 | 寒暖差の鼻炎 |
|---|---|---|---|
| 発熱 | 基本なし | 出ることがある | なし |
| 鼻水 | 透明でサラサラが多い | 粘り・色がつくことも | 透明で急に出ることがある |
| 目のかゆみ | 出やすい | 出にくい | 基本出にくい |
| 経過 | 季節・天気で波がある | 数日〜1週間で変化 | 気温差や冷気で誘発されやすい |
もちろん例外もありますが、「熱がない」「目がかゆい」「くしゃみが連続する」がそろうときは、 花粉症(またはアレルギー性鼻炎)を疑いやすいサインです。
5. 冬の花粉症でよくある症状

花粉症というと春の強烈な症状をイメージしがちですが、冬は「気づきにくい不調」として出ることもあります。
- 朝起きた直後にくしゃみが止まらない
- 水のような鼻水が続く
- 鼻づまりで口呼吸になり、のどが乾く・いがいがする
- 目のかゆみ、充血、ゴロゴロ感
- 集中力低下、頭がぼーっとする(睡眠の質低下が影響することも)
6. 冬の生活環境が症状を悪化させやすい理由

冬は外の花粉量がピークでなくても、室内環境の影響で症状が強くなることがあります。 冬に注意したい要因は以下です。
- ✅乾燥:鼻や喉の粘膜が荒れ、刺激に弱くなる
- ✅換気不足:室内のほこりがたまりやすい
- ✅寝具・カーペット:ハウスダストが舞いやすい
- ✅暖房:空気が乾き、鼻づまり感が増しやすい
「冬は外が寒いから、窓を閉めきり」「暖房で乾燥」…このセットが続くと、 花粉+ハウスダストのダブル刺激になり、症状が長引くことがあります。
7. 冬から始めるセルフケア(今日からできる対策)
1. 外出時の基本
- マスク(できればフィルター性能の高いもの)を着用
- 帰宅後は、手洗い+顔を洗う(まぶた・目の周りもやさしく)
- 上着は玄関付近で花粉を落として室内に持ち込みを減らす
2. 室内対策(冬のコツ)
- 加湿:目安は湿度40〜60%(過加湿はカビに注意)
- 掃除:床→棚→寝具の順で、舞い上げないようにゆっくり
- 寝室対策:枕・布団の管理、寝具カバーの定期洗濯
- 換気:短時間でもOK。空気を入れ替え、ほこりをためない
3. 「本格シーズン前」だからこそ意識したいこと
花粉症は、症状が強くなってから慌てるよりも、 「少し怪しい」段階から整えておく方が、春のピークがラクになる傾向があります。 冬のうちから生活対策を始めておくのがおすすめです。
8. まとめ:冬の準備が春をラクにする
花粉症というと「春のつらい症状」を思い浮かべる方が多いですが、 実際には冬の終わり頃から少しずつ始まっている人も少なくありません。
- 花粉は一年を通じて飛散しており、冬の終わりから症状が出る人もいる
- アレルギー性鼻炎の主な症状は「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」 (原因は花粉やダニが多い)
- 冬は乾燥や暖房、換気不足などの影響で、症状が長引きやすい
- マスク・洗顔・加湿・掃除などセルフケアを早めに始めることで、 春のつらさを軽くできる可能性がある
- 症状がつらいときは我慢せず、原因を確認し、症状に合った治療を受けることが大切
冬の「なんとなく鼻がつらい」「風邪ではなさそうだけど調子が悪い」といった 小さなサインを見逃さないことが、春を快適に過ごすための第一歩です。
気になる症状が続く場合は、どうぞお気軽にご相談ください。
葛西よこやま内科・
呼吸器内科クリニック
院長 横山 裕
医院紹介
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