インフルエンザB型の特徴とは? A型との違い・症状・治療を解説
冬になると毎年のように耳にする「インフルエンザ」。
ニュースでは「今年はA型が流行しています」「最近はB型が増えてきています」といった言葉を聞くことも多いのではないでしょうか。
その一方で、
- インフルエンザB型って、A型と何が違うの?
- B型は軽いって聞いたけど本当?
- お腹の症状が出やすいって本当?
といった疑問を持つ方も少なくありません。
そこで今回は、インフルエンザB型について、現在わかっている医学的な知見をもとに、
できるだけ専門用語を使わず、わかりやすく解説します。
インフルエンザB型とはどんな病気?

インフルエンザB型とは、インフルエンザウイルスの一種によって起こる感染症です。
A型と同じく、毎年冬に流行する「季節性インフルエンザ」の原因のひとつです。
インフルエンザには主にA型とB型があり、どちらも発熱や全身のだるさなど、似た症状を引き起こします。
一般的には、
- A型は大きな流行を起こしやすい
- B型はA型の流行のあとにみられることが多い
といった傾向が知られています。
ただし、これはあくまで傾向であり、年によってはB型が先に流行したり、A型とB型が同時に流行することもあります。
A型・B型はいずれも同じ「インフルエンザ」であり、型にかかわらず注意が必要な感染症です。
インフルエンザA型とB型のちがい

上のイラストは、インフルエンザA型とB型について、一般的に知られている違いを、わかりやすくまとめたものです。
インフルエンザA型は、広い地域で一気に流行することがあり、冬の早い時期から患者さんが増える傾向があります。年齢に関係なくかかることが多く、高熱や強い全身のだるさなど、全身症状が目立ちやすいとされています。
一方、インフルエンザB型は、学校や家庭など、比較的限られた範囲で流行することが多く、冬の後半に患者さんが増える傾向があります。学童期以降の子どもで多くみられることがあり、高熱に加えて、腹痛や吐き気などの症状が出ることもあります。
ただし、これらはあくまで統計的な傾向です。実際には、A型でも腹痛が出ることがあったり、B型でも強い全身症状がみられることがあります。
症状だけで、インフルエンザA型・B型を正確に見分けることはできません。
インフルエンザB型の主な症状
インフルエンザB型でも、A型と同じように次の症状がみられます。
- 38℃以上の発熱
- 悪寒(寒気)
- 頭痛
- 全身のだるさ
- 関節痛・筋肉痛
- 咳、のどの痛み、鼻水
これらの症状が、比較的急に始まるのが特徴です。
「お腹の症状が出やすい」って本当?
インフルエンザB型について、
「お腹の症状が強い」と聞いたことがある方もいるかもしれません。
医学的な研究では、特に子どもでは、B型で腹痛が目立つケースがあることが報告されています。
そのため、インフルエンザでありながら、最初は胃腸炎と間違われることもあります。
一方で、
- すべての年齢でB型のほうが多いわけではありません
- すべての腹部症状がB型に多いとは限りません 医学文献(PubMed)より
つまり、
👉「特に子どもでは、B型で腹痛が出やすいことがある」
👉 ただし「必ずB型=お腹の症状」ではない
というのが、現在の医学的な整理です。
潜伏期間はどれくらい?

潜伏期間とは、感染してから症状が出るまでの時間のことです。
インフルエンザでは、
- A型・B型ともに、1〜2日で発症することが多い
- 長くても4日程度
とされています。
現在の研究では、A型とB型で、潜伏期間に明確な差があるとは考えられていません。
インフルエンザB型の治療(抗インフルエンザ薬)

インフルエンザB型にも、抗インフルエンザ薬が使用されます。
- オセルタミビル(タミフル)
- ザナミビル
- ラニナミビル
- バロキサビル(ゾフルーザ)
研究では、
B型はA型に比べて、タミフルの効きがやや弱く見えることがある
と報告されています。
ただし、
- 効かないという意味ではありません
- 発症から48時間以内に開始することが重要です。
治療薬の選択は、年齢・症状・基礎疾患などを考慮して医師が判断します。
予防方法(ワクチン・日常生活)

現在のインフルエンザワクチンは、
A型・B型の両方に対応しています。
ワクチンは感染を完全に防ぐものではありませんが、
重症化を防ぐ効果が期待されています。
また、日常生活では、
- 手洗い
- マスク
- 十分な睡眠
- 体調不良時は無理をしない
といった基本的な対策も大切です。
受診の目安

インフルエンザは、A型・B型を問わず、急に症状が悪化することがあります。
次のような場合は、できるだけ早めに医療機関へご相談ください。
- 38℃以上の高熱が続いている
- ぐったりして元気がなく、食事や水分がとれない
- 強い腹痛、繰り返す嘔吐、下痢がある
- 息が苦しそう、呼吸が荒い、咳がひどく眠れない
- 意識がぼんやりしている、反応が鈍い
「様子を見て大丈夫か迷う」と感じた時点で、
早めに受診していただくことが、重症化を防ぐことにつながります。
まとめ
-
インフルエンザB型は、A型と同じくインフルエンザの一種で、注意が必要な感染症です。A型とB型には、流行の仕方や症状に一定の傾向はありますが、症状だけで見分けることはできません。
特に子どもでは、B型で腹痛が目立つことがありますが、必ず起こるわけではありません。
治療や予防の考え方はA型・B型で大きく変わらず、早めの受診と適切な対応が大切です。発熱や強いだるさなど、気になる症状がある場合は、無理をせず、早めに医療機関へご相談ください。
参考文献・情報源
医学文献(PubMed)
- Lessler J et al. Lancet Infect Dis. 2009
- Carrat F et al. Am J Epidemiol. 2008
- Daley AJ et al. Pediatr Infect Dis J. 2000
- Tran D et al. Clin Infect Dis. 2016
- Kawai N et al. Clin Infect Dis. 2006
公的機関
- 厚生労働省:インフルエンザQ&A、感染症情報
- PubMed
その他参考記事
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呼吸器内科クリニック
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