脂質とは?1日の摂取量・働き・多い食べ物をわかりやすく解説
脂質とは?1日の摂取量・働き・多い食べ物をわかりやすく解説
脂質というと
「太る原因」
「コレステロールは悪いもの」
というイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし脂質は、体にとって欠かせない栄養素のひとつです。
脂質は
- エネルギー源
- 細胞の材料
- 体温の維持
- 内臓の保護
など、体のさまざまな働きを支えています。
この記事では、脂質の基本的な役割や種類、体の中での働きについて、わかりやすく解説します。
脂質とは

脂質は、炭水化物・たんぱく質と並ぶ三大栄養素のひとつです。
脂質の特徴は水に溶けにくく、油に溶けやすいという性質です。
また脂質は1gあたり約9kcalと、
糖質やたんぱく質の約2倍のエネルギーを生み出します。
そのため、効率のよいエネルギー源として体で利用されます。
さらに脂質はエネルギー源だけではなく、
-
- 細胞膜の材料
- ホルモンの材料
- 体温の保持
- 内臓の保護
など、多くの重要な役割を担っています。
脂質の1日の摂取量
脂質は体に必要な栄養素ですが、摂りすぎには注意が必要です。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人の脂質摂取量の目標は、1日の総エネルギー摂取量の20〜30%とされています。
例えば....
【1日に2000kcalをとる場合】
👉脂質の目安は約44〜67gです。
脂質は不足しても摂りすぎてもよくないため、
量だけでなく、食品の選び方やバランスも大切です。
脂質の主な働き
脂質には大きく分けて次のような働きがあります。
エネルギー源になる
脂質は体を動かすエネルギーになります。
糖質と比べてエネルギー効率が高く、体は余ったエネルギーを脂肪として蓄えます。
細胞膜を作る
私たちの体は約37兆個の細胞からできています。
その細胞を包む膜の材料の多くは、脂質です。
特にリン脂質は、細胞膜の重要な構成成分です。
体温を保つ
体脂肪は断熱材のような役割をして、体温を保つ働きがあります。
内臓を守る
脂肪はクッションのように働き、内臓を衝撃から守ります。
脂質の種類

脂質は化学構造の違いによって、大きく3種類に分類されます。
単純脂質
単純脂質は、脂肪酸+アルコールから構成される脂質です。
代表的なものが
中性脂肪(トリグリセリド) です。
中性脂肪は
-
- エネルギー源
- 体脂肪の主成分
として体内に存在しています。
食事に含まれる脂質の多くも、この中性脂肪です。
複合脂質
複合脂質は
脂肪酸やアルコールに加えて、リンや糖などを含む脂質です。
代表的なものがリン脂質です。
リン脂質は細胞膜の主要な成分であり、体の細胞の構造を保つために重要な役割を果たしています。
誘導脂質
誘導脂質には
-
- コレステロール
- 胆汁酸
- ステロイドホルモン
などがあります。
コレステロールは悪いものと思われがちですが、
- 細胞膜の材料
- ホルモンの材料
として体に必要な物質でもあります。
体の中の脂質

脂質は体の中で、存在する場所や役割によって大きく3つに分けられます。
循環脂質
- 中性脂肪
- コレステロール
- 遊離脂肪酸
- リン脂質
循環脂質とは、血液やリンパ液の中を流れている脂質のことです。
体の中でエネルギー源として運ばれたり、細胞に脂質を届けたりする役割があります。
健康診断で測定する中性脂肪やコレステロールも、この循環脂質に含まれます。
構造脂質
- リン脂質
- 糖脂質
- コレステロール
構造脂質は、細胞膜や神経細胞など、体の構造をつくる脂質です。
特にリン脂質は細胞膜の主な成分で、細胞の形を保つために重要な役割をしています。
貯蔵脂質
中性脂肪
貯蔵脂質は、脂肪組織や肝臓などに蓄えられている脂質です。
体に余ったエネルギーは中性脂肪として蓄えられ、必要なときにエネルギーとして利用されます。
脂質が多い食品一覧

脂質はさまざまな食品に含まれていますが、特に多く含まれる食品があります。
代表的な食品をカテゴリーごとにまとめました。
| 分類 | 脂質が多い食品 |
|---|---|
| 油脂類 | サラダ油、オリーブオイル、ごま油、バター、マーガリン |
| 肉類 | 牛バラ肉、豚バラ肉、ベーコン、ソーセージ |
| 乳製品 | チーズ、生クリーム、バター |
| ナッツ類 | アーモンド、くるみ、ピーナッツ、カシューナッツ |
| 加工食品 | マヨネーズ、ドレッシング、ポテトチップス |
| 菓子類 | ケーキ、クッキー、チョコレート、菓子パン |
| 揚げ物 | 天ぷら、唐揚げ、とんかつ、フライドポテト |
これらの食品は脂質が多く、エネルギー量も高い傾向があります。
脂質は体に必要な栄養素ですが、摂りすぎには注意が必要です。
脂質を摂りすぎるとどうなる?
脂質は体に必要な栄養素ですが、摂りすぎると健康に影響することがあります。
脂質の過剰摂取は
- 肥満
- 脂質異常症
- 生活習慣病
の原因になる可能性があります。
脂質異常症とは、血液中の脂質のバランスが崩れた状態をいいます。
例えば
- LDLコレステロールが高い
- HDLコレステロールが低い
- 中性脂肪が高い
といった状態です。
特に中性脂肪やLDLコレステロールが増えると、動脈硬化が進みやすくなります。
また、脂質異常症は自覚症状がほとんどありませんが、放置すると心筋梗塞や脳梗塞の原因になることがあります。
そのため、健康診断で脂質の異常を指摘された場合は、生活習慣の見直しや医療機関での相談が大切です。
まとめ
脂質は、体にとって重要な栄養素です。
脂質には
- エネルギー源
- 細胞膜の材料
- 体温保持
- 内臓保護
などの働きがあります。
しかし摂りすぎると、肥満や脂質異常症などの原因になります。
健康のためには、脂質を完全に避けるのではなく、バランスよく摂取することが重要です。
葛西よこやま内科・
呼吸器内科クリニック
院長 横山 裕
医院紹介
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