新型コロナ死亡者数の最新推移|2024年も年間3万人超

新型コロナは今どうなっている?死亡者数とインフルエンザとの比較
「新型コロナはもう終わった」と感じている方は少なくありません。マスクの着用や行動制限も緩和され、日常生活は大きく戻りつつあります。
しかし、厚生労働省のデータをもとに統計を改めて見ると、新型コロナは今なお毎年数万人の命を奪っている感染症であることがわかります。また、その多くは高齢者や基礎疾患を持つ方に集中しており、単なる「風邪」とは言えない現実があります。
この記事では、厚生労働省の公開データをもとに、最新の死亡者数の推移、日本人全体の死因の中での位置づけ、インフルエンザとの比較、そして基礎疾患との関係について、わかりやすく解説します。
1. 新型コロナウイルス感染症による死亡者数
新型コロナウイルス感染症による年間死亡者数(日本)
新型コロナの流行が始まった2020年以降、日本国内の累計死亡者数は2023年時点で 10万人を突破 しました。その後も増え続け、2024年までの累計では 14万人以上 に達しています。これは、歴史的にも非常に大きな数字です。
特に注目すべきは直近の年間死亡者数です。
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2022年:47,638人
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2023年:38,086人
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2024年:35,865人
3年連続で3万人を超えており、流行当初に比べて感染対策やワクチン・治療薬が普及した現在でも、依然として多くの命が奪われていることがわかります。死亡者数は減少傾向にあるものの、「季節性インフルエンザのように軽く見てよい病気ではない」ことを示しています。
2. 日本人の主な死因の中での位置づけ
2024年の統計では、新型コロナは第8位(全体の約2.2%)にランクインしました。主要死因の順位と割合は次のとおりです。
順位 | 死因 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 悪性新生物(腫瘍) | 23.9% |
2位 | 心疾患 | 14.1% |
3位 | 老衰 | 12.9% |
4位 | 脳血管疾患 | 6.4% |
5位 | 肺炎 | 5.0% |
6位 | 誤嚥性肺炎 | 4.0% |
7位 | 不慮の事故 | 2.8% |
8位 | 新型コロナウイルス感染症 | 2.2% |
※同じ5類感染症であるインフルエンザは、パンデミック以前(2019年)から死因の上位10位に入っていません。
死亡原因のトップは依然として悪性新生物(がん)や心疾患といった生活習慣病関連ですが、新型コロナも主要な死因の一つとして定着しています。
特に高齢者や基礎疾患を持つ方に集中している点が特徴であり、「ただの風邪」とは言えないことが数字からもわかります。
出典: 厚生労働省「人口動態統計」
3. インフルエンザとの比較(5類移行後の1年間)
2023年5月、新型コロナは感染症法上の分類が「2類相当」から「5類」へと変更され、季節性インフルエンザと同じ扱いになりました。
「インフルエンザと同じなら怖くないのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、実際の死亡者数を比べると、その差は歴然です。
疾患 | 死亡者数 |
---|---|
新型コロナ | 32,576人 |
インフルエンザ | 2,244人 |
👉 新型コロナはインフルエンザの約15倍の死亡者を出しており、同じ「5類」でも影響の大きさは全く異なります。
さらに、2024年1月〜4月のデータでは、新型コロナによる死亡者14,609人のうち 97%(14,236人)が65歳以上でした。つまり、特に高齢者にとっては今もなお「致命的な感染症」であることがわかります。
4. 重症化リスク因子と基礎疾患の影響
新型コロナウイルス感染症は、同じ年齢や同じ感染状況であっても、持病の有無によって重症化のリスクが大きく変わります。厚生労働省の解析では、持病を持つ人は死亡率が高く、さらに基礎疾患の数が増えるほどリスクが累積して上がることが示されています。
なぜ基礎疾患があると危険なのか?
- 心臓病:発熱や肺炎で心臓への負担が増し、心不全や不整脈を起こしやすい。
- 糖尿病:血糖コントロールが不十分だと免疫が弱まり、感染で重症化しやすい。
- 腎臓病:体のバランスを保つ力が弱く、感染ストレスで急激に悪化することがある。
- がん治療や免疫抑制剤の使用:免疫が抑えられているため、軽症で済まず重症化しやすい。
- 臓器移植後など免疫低下状態:感染防御力が弱く、肺炎が重くなりやすい。
高齢者と基礎疾患の「二重リスク」
特に65歳以上では、免疫力低下に加え生活習慣病を併せ持つことが多く、死亡率が非常に高くなります。 「高齢+基礎疾患」という二重のリスクにより、感染予防と早期受診が欠かせません。
6. まとめ:これからの備え方
- 2024年も新型コロナ死亡は3万人以上
- 死因ランキングで第8位に位置づけ
- インフルエンザの約15倍の死亡者数
- 高齢者・基礎疾患持ちにリスク集中
ワクチンや治療薬は進歩していますが、依然として油断は禁物です。
高齢者や基礎疾患を持つ方は、流行期の感染予防(手洗い・換気・人混み回避)や定期的なワクチン接種、体調異変時の早めの受診を心がけましょう。
📢 当院からのお知らせ
当院では、コミナティ(ファイザー) / ヌバキソビット(武田) のコロナワクチンを取り扱っております。
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葛西よこやま内科・
呼吸器内科クリニック
院長 横山 裕
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