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メプチンキッドエアー【小児喘息治療薬】

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メプチンキッドエアー

メプチンキッドエアーはSABAという成分を配合した吸入薬で、主に小児喘息の患者さんに使用される治療薬です。このページでは呼吸器内科専門医がメプチンキッドエアーとはどんな薬なのか、薬効、使い方、副作用、注意すべき点などについてまとめて解説します。

メプチンキッドエアーはどんな薬?

メプチンキッドエアーは「短時間作用型β2刺激薬(SABA)」という成分を含む吸入薬です。使い方としては「発作止め」として、主に呼吸が苦しい時に使用することになります。

短時間作用型β2刺激薬 (SABA) :プロカテロール塩酸塩水和物

気管支拡張効果があります。吸入後5分程度で効果発現し、効果持続は6時間程度です。

メプチンキッドエアー

 

メプチンキッドエアーの適応症

メプチンキッドエアーは喘息に対し適応がある吸入薬です。

メプチンキッドエアーの副作用

動悸、手の震え、嘔気・嘔吐などがあります。

メプチンキッドエアー副作用
 
参考)副作用について(メプチンキッドエアーの添付文書より引用)
 

メプチンキッドエアーの薬価

メプチンキッドエアー1本あたりの薬価(3割負担)は、276.6円となります。

・メプチンエアー10μg吸入100回 922円 3割負担:276.6円

メプチンキッドエアーの使い方

ガスの圧力で霧状の薬液を吸入しますが、薬の噴射と薬を吸い込むタイミングを同調させる必要があります。詳しく知りたい方は下記吸入指導箋(大塚製薬HPより引用)をご覧ください。

メプチンキッドエアーの吸入手技

①初めて使用する際は空打ちを「2回」行う
②キャップを外し、吸入器をよく振る
④軽く息を吐く
⑤吸入口をくわえる
(吸入口から3-4cm離して吸う方法もあります)
息を吸いながらレバーを押しゆっくり吸い込む
⑦息を3~5秒程度とめる
⑧ゆっくり吐き出す
⑨規定回数④-⑧を繰り返す

メプチンエアーの使い方

スペーサーを併用する場合

スペーサーとはボンベタイプの吸入薬(pMDI)を行うための補助器具です。小さなお子様(小学生以下)や高齢の方では吸気と薬の噴霧の同調が難しいことがあり、スペーサーを併用して行うことを推奨します。

スペーサー

「押す」「吸う」タイミングが多少ずれても大丈夫

ボンベタイプの吸入を行なう上で難しいのは「押すタイミング(噴霧)」と「吸入のタイミング」を合わせることです。このスペーサーを使用することによりタイミングのズレを解消し確実に吸うことが出来ます。

副作用を減らし、吸入効率を向上させる

pMDI製剤は口腔内に吸入薬を噴射させる際に口の壁やのどの奥に当たった薬剤は気管支に届かず付着し、副作用の原因となることがあります。スペーサーを利用することで口やのどに直接当たるのを防ぎ、吸入効率を向上させることが出来ます。

スペーサー併用イメージ

喘息に対するメプチンキッドエアー

メプチンキッドエアー(SABA)は喘息増悪時の第一選択薬です。増悪時に1回1~2吸入を症状が改善するまで20分おきに3回(1時間)まで繰り返します。1回あたりの作用時間は5時間とも言われており、1時間かけて3回吸った後は5~6時間空けることが無難と思われます。また重度の増悪時に使用する際は、「換気血流不均等」という現象により低酸素が起こることがることに留意が必要です。

メプチンキッドの不適切使用は喘息死のリスク

1960年代と1980年~1990年代における思春期・青年期の喘息死の増加はSABAの不適切使用が原因であった可能性が示唆されています。吸入ステロイド(ICS)を含む定期的を使用し、SABAのみ頻回使用を行うことを避けることが喘息死リスクのにつながると考えられています。

メプチンキッドの使用回数が多くなったら主治医へ相談

メプチンを頻回使用しないといけない状態は、例え吸入ステロイド(ICS)を含む定期治療を行っていたとしても喘息のコントロールが不十分な状態と考えられます。メプチンを毎日複数回使うような状態になったときは、主治医へ早めに相談し、定期治療の変更(Step up)を検討しましょう。

おわりに

メプチンキッドエアーは小児喘息の発作時に使用される吸入薬です。苦しい時に使用し改善するようであれば気管支がせまいことを意味します。呼吸苦が持続するようであれば1時間あたり3回(1回あたり1~2吸入)繰り返し吸入出来ますが、手の震えや動悸などの副作用が出ることがありますので注意しましょう。1回吸入してみて、様子をみながら追加吸入を行うとよいでしょう。一方、メプチンキッドエアーを繰り返し使用しないといけない状態は、喘息のコントロールが不良な状況と考えられます。メプチンキッドエアーだけでしのぐことはせず、早めに主治医に相談し、維持治療薬の見直しを行いましょう。現在、小児喘息息と診断されて治療中で、メプチンキッドエアーを含めた発作時治療薬をお持ちでない方は主治医と相談し処方してもらうようにしましょう。

引用文献

(1)喘息診療実践ガイドライン
(2)喘息予防・管理ガイドライン

参考記事

・気管支喘息(治療)
・気管支喘息はどんな病気?症状・原因・治療法を専門医が解説!
・小児喘息(ぜんそく)

 

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院長 横山 裕

葛西よこやま内科・
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院長 横山 裕

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