痰が絡む原因とは?|放置してはいけない症状の見分け方
「痰が絡むだけ」と思っていませんか?
「のどに何か貼りついている感じがする」
「咳をしても痰が出きらず苦しい」
「朝起きた時や夜中にひどくなる」
こうした症状で悩む方はとても多く、外来でも毎日のように相談されます。
ところが実際には、「風邪の治りかけだから」「年齢のせい」と我慢してしまい、何か月も続いてから受診される方が少なくありません。
痰は、気道が何かに刺激されているサインです。つまり「痰が絡む」という症状は、体が出している重要な警告なのです。

痰とは何か
痰は、気管支や肺の内側から分泌される粘液(ねんえき)です。
私たちが吸う空気には、ホコリ、ウイルス、細菌、排気ガスなどが混ざっています。それらが直接肺に入らないよう、粘液で絡め取り、外に出す役割をしています。
実は健康な人でも1日に100ml以上の痰が作られています。ただし普段は無意識に飲み込んでいるため、自覚しません。
「痰が絡む」と感じるのは、量が増えた・粘っこくなった・排出しにくくなった時です。
なぜ痰が絡むのか
気道に炎症が起きると、体は防御のために粘液を増やします。この反応自体は正常ですが、炎症が続くと痰は次第にドロドロになり、気道の壁にへばりつきます。
その結果、
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✅咳をしても切れない
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✅いつも喉に残っている
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✅ゴロゴロ音がする
という状態になります。これが「痰が絡む」正体です。
痰が増える主な病気
痰が絡む原因は、風邪だけとは限りません。
実は、気道やのど、胃の不調が関係していることも多く、原因によって治療方法は大きく異なります。
● 喘息
喘息は、気道に慢性的な炎症が続く病気です。炎症があると、気道の内側から粘液が過剰に分泌され、痰が増えます。
「喘息=ゼーゼーする病気」と思われがちですが、実際には咳と痰だけが続くタイプ(咳喘息・隠れ喘息)も多く、
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夜や明け方に咳が出る
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風邪のあと咳と痰が長引く
-
運動や冷たい空気で悪化する
といった特徴があります。
● COPD(慢性閉塞性肺疾患)
COPDは、主に長年の喫煙によって気道が傷つく病気です。気道の中で炎症が続くため、粘り気の強い痰が慢性的にたまります。
特徴として、
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朝起きたときに大量の痰が出る
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咳払いをしないと息がしづらい
-
階段や坂道で息切れする
といった症状がみられます。
「年のせい」と思っている方の中に、COPDが隠れていることも少なくありません。
● 後鼻漏(こうびろう)
後鼻漏とは、鼻水がのどの奥へ流れ込む状態です。本人は鼻水が出ている感覚がなくても、
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のどに何かが張り付く
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いつも痰がある感じがする
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咳払いが増える
といった症状が出ます。アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎(蓄膿症)が原因になることが多いです。
● 逆流性食道炎
胃酸が食道やのどまで逆流すると、粘膜が刺激されます。その刺激に反応して、のどや気道で粘液が増え、痰が絡むような感覚が起こります。
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横になると悪化する
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寝起きに喉がイガイガする
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胸やけや胃もたれを伴う
といった方は、このタイプの可能性があります。
痰の色・性状からわかること

痰は「気道の中の状態」を映す鏡です。
| 痰の状態 | 考えられること |
|---|---|
| 透明・白 | アレルギー、喘息、ウイルス |
| 黄色 | 炎症が強い 副鼻腔炎や肺炎 |
| 緑 | 細菌感染の可能性 |
| 血が混じる | 気道や肺の病気の可能性 |
色が変わった、量が増えたという変化は重要なサインです。
痰が長く続くことで起こる問題
痰が気道の中にたまり続けると、その中は細菌が非常に増えやすい環境になります。
湿っていて栄養があり、しかも外に出にくい――まさに細菌にとって居心地のよい場所です。
その結果、気管支炎や肺炎を繰り返しやすくなり、さらに炎症が強くなって痰が増える、という悪循環に陥ります。
また、痰が気道をふさぐことで空気の通りが悪くなり、
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✅咳が増える
-
✅息切れしやすくなる
-
✅疲れやすくなる
といった症状につながることもあります。「痰が多い=ただの体質」ではなく、気道がダメージを受けているサインと考えることが大切です。
受診した方がいい痰の特徴

次のような痰の出方がある場合は、単なる風邪ではない可能性があります。
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2週間以上続いている
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毎日のように痰が出る
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色が黄色・緑・血が混じる
-
咳、息切れ、胸の違和感を伴う
これらは、気道の炎症が慢性化しているサインであることが多く、喘息やCOPD、慢性気管支炎などが隠れていることもあります。
「様子を見ているうちに治るだろう」と放置すると、知らないうちに病気が進行してしまうケースもあるため注意が必要です。
病院では何を調べるのか

痰が長く続く場合、呼吸器内科では症状だけで判断せず、客観的な検査を組み合わせて原因を調べます。
代表的な検査には次のようなものがあります。
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胸部レントゲン:肺炎や影がないかを確認
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呼吸機能検査:喘息やCOPDの有無を調べる
-
酸素濃度測定:肺が十分に働いているか
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血液検査:炎症やアレルギーの有無
これらを組み合わせることで、「なぜ痰が出ているのか」「どの治療が必要か」を正確に判断できます。
まとめ
痰が絡む症状は、単なる不快感ではなく、体が「気道に何らかの異常があります」と知らせてくれている大切なサインです。
一時的な風邪であれば、時間とともに自然に治っていくことがほとんどですが、
痰が長く続いたり、何度も繰り返したりする場合は、喘息やCOPD、慢性気管支炎、後鼻漏などの病気が隠れていることも少なくありません。
「よくあることだから」「そのうち治るだろう」と我慢しているうちに、知らない間に気道の炎症が進行し、治療が必要な状態になってしまうケースもあります。
痰や咳が気になるときは、早めに原因を調べることで、より楽に、より早く改善できる可能性が高くなります。
どうぞ気軽に、専門的な診察を受けてみてください。
葛西よこやま内科・
呼吸器内科クリニック
院長 横山 裕
医院紹介
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|
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