TOPへ

新着記事

アトピー性皮膚炎はなぜ繰り返す?原因と正しい治療を解説

新着記事 アレルギー

「かゆくて眠れない」
「よくなったと思ったら、また悪くなる」
「薬を塗っているのに、なかなか治らない」

アトピー性皮膚炎でお悩みの方から、こうした声をよく耳にします。

この記事では、

  • アトピー性皮膚炎とはどんな病気なのか
  • なぜ繰り返してしまうのか
  • どんな治療やケアが大切なのか

を、できるだけ専門用語を使わずに、わかりやすく解説していきます。

1. アトピー性皮膚炎ってどんな病気?

アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹が、良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性的な皮膚の病気です。

特徴的なのは、

  • かゆみが強い
  • 同じような場所に繰り返し出る
  • 完全に治ったと思っても再発しやすい

という点です。

赤ちゃんから大人まで幅広い年代でみられ、年齢によって症状が出やすい場所も変わります。
「子どもの病気」というイメージを持たれがちですが、大人になってから続いている方、再発する方も少なくありません。

2. なぜ起こるの?(アトピー素因と皮膚のバリア)

アトピー性皮膚炎の原因は、ひとつだけではありません。

大きく分けると、次の2つが関係しています。

● アトピー素因(体質)

アトピー性皮膚炎の方は、

  • アレルギー性鼻炎
  • 喘息
  • 結膜炎

などのアレルギー疾患を、本人または家族が持っていることが多いです。

このようなアレルギーを起こしやすい体質を「アトピー素因」と呼びます。

● 皮膚のバリア機能の低下

本来、皮膚は外からの刺激や細菌を防ぐ「バリア」の役割をしています。

しかしアトピー性皮膚炎では、このバリア機能が弱くなり、

  • 水分が逃げやすい
  • 乾燥しやすい
  • 刺激に過敏になる

という状態になっています。

この状態で少しの刺激が加わると、炎症とかゆみが起こりやすくなるのです。

3. どんな症状が出るの?

代表的な症状は以下の通りです。

  • 強いかゆみ
  • 赤みのある湿疹
  • 皮膚の乾燥、粉をふいたような状態
  • かき壊しによる傷やかさぶた

かゆみのために無意識にかいてしまい、「かゆい → かく → さらに悪化する」という悪循環に陥りやすいのも特徴です。

夜間にかゆみが強くなり、睡眠不足につながることもあります。

4. どうやって診断されるの?

主に、

といった症状と経過をもとに診断されます。

必要に応じて、アレルギー検査や血液検査を行うこともあります。

5. 悪化しやすいきっかけとは

アトピー性皮膚炎は、さまざまな要因で悪化します。

代表的なものは、

  • 皮膚の乾燥
  • 汗や摩擦
  • 石鹸・洗剤などの刺激
  • ダニ・ほこり・花粉
  • 食べ物
  • ストレスや睡眠不足
  • 細菌やウイルス感染

「何が原因か」は人によって違うため、自分にとっての悪化要因を知ることがとても大切です。

6. 治療の基本的な考え方

〜「かゆみ」と「炎症」、両方にアプローチします〜

アトピー性皮膚炎の治療では、
「皮膚の炎症を抑えること」と「かゆみを抑えること」
この2つを同時に考えることがとても大切です。

● 炎症を抑える治療(塗り薬が基本)

アトピー性皮膚炎の皮膚では、目に見えなくても炎症が続いています。
この炎症をしっかり抑えるために使われるのが、塗り薬(外用薬)です。

症状の強さや部位に応じて、

  • ステロイド外用薬
  • プロトピック軟膏(タクロリムス)
  • コレクチム軟膏(JAK阻害薬)

などを使い分けます。

「ステロイドは怖い」と感じる方も少なくありませんが、症状に合った強さ・期間を守って使うことが重要で、
自己判断で中止してしまうと、かえって悪化することがあります。

● かゆみを抑える治療(飲み薬)

アトピー性皮膚炎では、かゆみそのものが大きな問題になります。

かゆみが強いと、

  • 無意識にかいてしまう
  • 皮膚が傷つく
  • 炎症が悪化する

という悪循環に陥りやすくなります。

基本的には外用薬治療となりますが、このかゆみを和らげる目的で使われるのが、抗ヒスタミン薬などの飲み薬です。

抗ヒスタミン薬は、

  • ・かゆみを感じにくくする
  • ・夜のかゆみを抑えて睡眠を助ける

といった役割があります。

※ただし、飲み薬だけで皮膚の炎症が治るわけではありません。あくまで「塗り薬+保湿」を支える治療として使われます。効果には個人差があり、すべての方に十分な効果が出るわけではありません。

● 保湿は「治療の一部」

保湿はスキンケアではなく、アトピー性皮膚炎の治療の一部です。

皮膚のバリア機能を助けることで、

  • ・乾燥を防ぐ
  • ・刺激を受けにくくする
  • ・再発を防ぐ

といった効果が期待できます。

症状が落ち着いている時こそ、毎日の保湿を続けることがとても重要です。

7. 日常生活でできるセルフケア

治療と同じくらい大切なのが、日常生活の工夫です。

  • ぬるめのお湯で短時間の入浴
  • ゴシゴシ洗わない
  • 入浴後はすぐに保湿
  • 刺激の少ない衣類・洗剤を選ぶ
  • 室内の乾燥対策
  • 十分な睡眠

こうした積み重ねが、症状の安定につながります。

8. まとめ:うまく付き合うために大切なこと

アトピー性皮膚炎は、「治らない病気」ではなく「コントロールする病気」です。

正しい治療とスキンケアを続けることで、症状を落ち着かせ、日常生活を楽にすることは十分可能です。

「なかなか良くならない」
「自己流のケアで不安がある」

そんな時は、我慢せず、ぜひ一度ご相談ください。

24時間WEB予約

院長 横山 裕

葛西よこやま内科・
呼吸器内科クリニック

院長 横山 裕

資格・所属学会