ブログ

【講演会演者】Change COPD TV symposium 「明日からできる!プライマリケア医のためのスパイロ実践~COPDを診断し適切な治療に繋げよう~」

local_offer講演会

2024年11月14日行われましたCOPD(慢性閉塞性肺疾患)に関する講演会について演者として参加致しました。COPDはタバコ煙の長期的な暴露により起こる疾患で、年間10000人以上の方がなくなっている疾患です。国が定める国民健康づくりプランである健康日本21の目標の中にCOPDの死亡率低減が取り上げられました。本講演では、COPDをプライマリケア医がいかに診断し、治療に繋げる必要があるかについて解説致しました。




 

 

 

 

 

 

 

 




以下、講演要旨となります。ご興味がある方はぜひご覧ください。

<講演要旨>

本講演では、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診断と治療において、プライマリ・ケアの現場で即実践できるスパイロメトリーの活用法を紹介した。COPDは進行性の呼吸器疾患であり、その早期発見と治療が患者の生命予後を左右するため、適切な診断と治療の重要性が強調されている。特に、スパイロメトリーを駆使して診断を確定し、適切な管理に繋げることがポイントである。まず、「健康日本21」に関連するCOPD対策の背景について説明した。COPDはがん、循環器疾患、糖尿病などと並ぶ主要な生活習慣病として認識されており、健康寿命の延伸と死亡率低下が求められている。厚生労働省の健康増進計画である「健康日本21(第三次)」では、COPDの早期発見と重症化予防が重要なテーマとして掲げられている。特に、日本呼吸器学会が推進する「木洩れ日2032プロジェクト」は、COPD死亡率の減少を目標とし、多職種の協力を得て早期受診と診断率向上を目指している。このプロジェクトを通じて、非専門医を含む全ての医療従事者がCOPDに関する知識を深め、診療の質を向上させることが期待されている。次に、COPDの診断に欠かせないスパイロメトリーについて詳しく解説した。スパイロメトリーは、肺機能を測定することで気流閉塞の有無を評価する検査であり、COPDの診断において非常に重要な役割を果たす。診断基準として、気管支拡張薬吸入後の1秒量(FEV1)と努力性肺活量(FVC)の比率が70%未満であることが必要である。特に喫煙歴のある40歳以上の患者では、COPDが疑われる場合にスパイロメトリーを積極的に実施するべきであると述べた。また、実際の診療場面でのスパイロメトリーの導入方法についても具体的に説明した。検査の準備、患者への説明、測定手順、そして結果の解釈まで、実務に役立つノウハウを共有した。例えば、肺活量測定(SVC)や努力性肺活量測定(FVC)を行う際に、患者が最大限の努力を発揮できるように的確な声がけを行うことが成功の鍵である。また、スパイロメトリーを実施する際の感染対策も欠かせない。COVID-19の流行を受けて、検査における感染リスクへの配慮が一層重要視されるようになった。ディスポーザブルのフィルターやノーズクリップを使用し、患者ごとに交換することが推奨される。感染対策の一環として、検査後の消毒や換気の徹底も忘れてはならない点である。これにより、患者と医療従事者の安全を確保しながら、信頼できる肺機能データを得ることができる。講演では、スパイロメトリーを用いてCOPDを早期に診断することがなぜ重要かを強調した。早期診断により、適切な治療を開始し、病状の進行を抑えることが可能となる。特に、症状が進行する前に治療を行うことで、呼吸機能の低下を防ぎ、患者のQOLを維持することができる。COPDは進行すると不可逆的な肺機能の悪化を伴うため、早期発見と治療が患者の生命予後に大きく影響するのである。さらに、COPDの増悪が患者の全身に及ぼす影響についても解説した。増悪とは、呼吸困難の悪化や咳・喀痰の増加など、安定した状態から症状が急激に悪化することである。COPDの増悪は患者の予後に悪影響を及ぼし、入院や死亡率の上昇に繋がる。増悪後は心血管イベントのリスクも高まり、特に増悪発生直後の1週間は心筋梗塞や脳卒中のリスクが大幅に上昇することが知られている。このため、COPD患者に対する増悪予防が極めて重要であり、治療の一環として早期介入を行うことが推奨される。治療においては、ガイドラインに基づき患者の症状や病状に応じた吸入療法が中心となる。ICS/LABA/LAMAの3剤併用療法が増悪予防に有効であることが多くの研究で示されているが、患者の病態に応じて個別化された治療が求められる。治療の継続性を確保するためには、医師が患者と対話を重ね、治療の必要性や効果について丁寧に説明することが不可欠である。患者が自己管理を行いやすいように指導し、治療に対する理解を深めることで、治療の継続と効果の向上が期待できる。最後に、講演のまとめとして、スパイロメトリーを積極的に活用することの重要性を再度強調した。スパイロメトリーを使用することでCOPDを早期に診断し、患者に最適な治療を提供できる。また、診療の質を向上させるために、日常診療においてスパイロメトリーを導入することが、患者の健康管理において非常に有益である。

#COPD(慢性閉塞性肺疾患)#COPD増悪予防#スパイロメトリー#呼吸機能検査#ICS/LABA/LAMA(3剤配合剤)#ビレーズトリエアロスフィア#健康日本21#木漏れ日2032プロジェクト

ご予約はこちらContact

ご予約はこちらご予約はこちら

お電話

お問い合わせ
専用ダイヤル
03-3877-1159

24時間
WEB予約

検査・診察のご予約は
こちらから24時間
お取りいただけます。

24時間
WEB問診

事前問診にご協力
いただくことで院内での
待ち時間削減やスムーズな診療につながります。

  • 初診・再診 WEB予約初診・再診 WEB予約
  • お問い合わせ専用ダイヤル 03-3877-1159
  • WEB問診WEB問診
  • 求人募集求人募集
TOPへ