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百日咳ってどんな病気?感染しないための正しい対策とは

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こんにちは。葛西よこやま内科・呼吸器内科クリニックです。「長引く咳」が続くとき、注意したい病気の一つが百日咳(ひゃくにちぜき)です。 特に赤ちゃんや高齢者では重症化することもあり、大人が感染源になることもあるため、正しい知識が大切です。

📌目次

百日咳とは?

百日咳(ひゃくにちぜき)は、「ボルデテラ・パータスシス」という細菌が原因の呼吸器感染症で、主にのどの粘膜に感染します。この病気の特徴は、数週間から数か月にわたり続く激しい咳です。感染経路は、咳やくしゃみの飛沫による人から人への感染が主で、とても感染力が強いのが特徴です。特に発症してから1~2週間は、周囲にうつしやすい時期なので注意が必要です。赤ちゃんや高齢者は重症化しやすいため、周囲の大人も予防や早めの受診を心がけることが大切です。

主な症状と経過

 

百日咳は、以下のように段階的に症状が変化していきます。

 

  • 初期(1週目)
    かぜのような症状(軽い咳・鼻水・微熱)
    感染力が強く、この時期に周囲へうつりやすいです。
  • 中期(2〜4週目)
    発作的な激しい咳が起きる
    「コンコンコン……ヒュー!」と息を吸い込む音(笛声)が特徴。
    咳で嘔吐してしまうことも。
  • 回復期(数週間〜)
    咳は徐々に軽くなりますが、夜間や運動後に咳が残ることがあります。

特に注意すべき人は?

  • 生後6か月未満の乳児(ワクチンが未接種)
  • 高齢者や基礎疾患のある方(呼吸器疾患・糖尿病など)
  • 家族や医療・保育関係者など周囲に接する人が多い方

 

大人が軽い症状で感染し、気づかないうちに赤ちゃんにうつすケースが多く報告されています。大人の軽症例でも感染力があるため、咳が続くときは注意が必要です。

検査と治療

検査
・咽頭ぬぐい液や鼻腔からの検体で、PCR検査や培養検査を行います。
・血液検査で抗体価を測定することもあります。

治療
・マクロライド系抗菌薬(例:クラリスロマイシンなど)を使用
発症から早めに治療を開始することで、症状の悪化や感染の広がりを防ぎます。

 

感染を防ぐためにできること

百日咳はワクチンで予防可能な感染症です。日本では現在、「五種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib)」として、乳児期に定期接種が行われています。

予防のポイント

  • 長引く咳(2週間以上)があるときは、必ず受診
  • 乳児に接する家族や大人も、ワクチンの追加接種を検討
  • マスク、手洗い、換気などの基本的な感染対策を徹底

 

※日本では、定期予防接種に百日咳ワクチンが含まれていますが、大人では抗体が減っていくため、ブースター接種(再接種)が勧められています。

まとめ

百日咳(ひゃくにちぜき)は、今も大人から子どもにうつる呼吸器の感染症です。
特に赤ちゃんや高齢の方がかかると、重症化することがあります。

大人は軽い風邪のような症状だけで済むこともあり、自分では気づかずに赤ちゃんにうつしてしまうこともあります。

咳が2週間以上続くときは、早めに病院を受診しましょう。早めの診断と治療が、自分とまわりを守ることにつながります。

また、赤ちゃんのそばにいる家族などは、ワクチンの追加接種(任意)や、マスク・手洗いなど基本的な感染対策を心がけましょう。

 

 

参考記事

→長引く咳の専門外来での「咳の診かたと考え方」

→気管支喘息はどんな病気?症状・原因・治療法を専門医が解説!

→「会話中に出る咳」の原因・検査・治療について解説!

→【講演会演者】ワクチン接種における患者さんの「意思決定支援」

→【講演会演者】長引く咳の診かたと考え方

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